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第11話

「気持ちいいでしょう、アルトニー」  口をわずかに離して、喋る動きで唇をついばむようにしながらウァラウムは囁いた。 「アストラル・ボディは、人間を感情的、欲望的行動に走らせる状態でもあるんです。恥ずかしい事など、何もないのですよ」  深く、息をつきながら。  甘い熱い息を吹きかけながら、ウァラウムは器用にアルトニーの鎖骨を噛みしめキトンの肩を止めるポルパイをはずしてゆく。  掌が素肌をじっくりと撫でさするたびに、アルトニーは思わず口をついて出そうになる声を殺すことに必死だった。  時折、のけぞる首。  ぶるぶると震える、すくめた肩。 「アルトニー、感じてるでしょう。いいんですよ、声を出しても」 「だッ、誰が、ッく。んんッ!」

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