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第12話
はぁはぁと肩で息をしながら耐えるアルトニーもそそるが、終始これで済ませてもつまらない。
私は思い出を作りたいのですよ、アルトニー。
意地でも屈しなかった、あなたという最高の奴隷を、別の方法で虜にしたい。
「仕方がありませんね。少々不本意ですが、最後の手段を取らせていただきますよ。なに、すぐにこんな事などしなくても、あなた自身から欲しがるようになります」
くん、と体がひとりでに動いた。
縮めてすくんでいたアルトニーの腕が、脚が、のびやかにベッドの上に広げられてゆく。
体の自由が、きかない。
アルトニーは、ウァラウムの思いのままに動く奴隷と成り下がった。
「まッ、まさか、ウァラウム!」
「まさか、は私の方ですよ。ここまできて、奥義アラクネ・ストリングのお世話になろうとは」
男として少々自信を失いました、とウァラウムはうそぶき、いっぱいに晒されたアルトニーの肌を味わいにかかった。
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