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第16話

「さぁ、交代です。今度は、私に同じようにやってもらいましょうか」 「なッ……!?」  当然でしょう、とウァラウムは涼しい顔だ。  のぼせた頭が一瞬にして冷えたアルトニーは、ベッドから飛び降りようと身を翻したが、彼によって紡がれた、眼に見えぬ糸に操られ思うに任せない。 「まだそんな抵抗を。無駄な事はおやめなさい」 「くッ!」  ひとりでに、口が開く。閉じようと力を込めても、唇が開いてゆく。 「ぅぐッ」  半ばほどまで開いた口に、ウァラウムの猛ったものが捻じ込まれてきた。  一気に喉奥まで付き入れられ、アルトニーはむせて涙をにじませた。 「あぁ、苦しいですね。だったら、ちゃんと自分の舌と唇でやってください? でないと、奥に押し込む事しかできませんからね、私は」 「う……」

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