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第17話

 観念したようにアルトニーが棒芯に手を添え、唇で扱き始めた。  先程やってみせたように舌を絡め、溢れる唾液でウァラウムのものを濡らしてゆく。 「ぅん……巧いですよ、なかなか。素質、ありますね」  口の減らないウァラウムに体ばかりか精神まで嬲られ、アルトニーは震えた。  操られているのだ、私は。  操られているから、こんなことをやっているだけだ。  そう自分に言い聞かせながら、口を動かす。  手で、指で彼を擦り上げる。  そんなアルトニーの気持ちが、ウァラウムには手に取るようにわかる。 (あなたは気づいていないでしょうがね、口に挿れた後とっくにアラクネ・ストリングは解いているのですよ)  あなた自身から欲しがるようになります、とさっき言ったでしょう?  くっくっく、と笑う声はアルトニーの耳に届いているのか、愛撫がやや激しくなった。  嘲笑を受けた、と恥じた気持ちが被虐的な快感をもたらしたに違いない。  口でしながら、自分でも興奮して昂ぶっているに違いない。

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