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第一章・32
愛の頭の中は、しだいに白く塗られていく。
目をぎゅっと閉じて、心まで閉じかけた時に、明の言葉を思い出した。
(花迷宮の、バラのように)
誇り高く、と愛は顔をあげた。
「イヤです。そこを通してください!」
予想外の言葉に、少年たちは驚いた。
そこにいるのは、暗い瞳のおとなしい坊やではなかった。
「こいつ、生意気だな」
「左近充にちょっとばかり贔屓にされて、思い上がってるんじゃねえのか」
「お仕置きしてやらねえとな」
愛は唇を噛んだ。
そして、心に扉を閉めた。
「まずは、キレイにしてもらおうかな」
「はい……」
少年の一人が、前を掴みだした。
愛はそっとそれを手に取り、摺り始めた。
魔導学校に来た初日、同じことをさせられた。
今日も、それを繰り返せばいいのだ。
心を閉ざした愛は、ただ無心に奉仕した。
棒芯を擦り、裏筋をつたい、陰嚢を柔らかく揉む。
ペニスはたちまち勃ち上がり、先漏れを始めた。
「おい、そろそろ……」
「はい」
言われなくても解る。
愛は、醜く膨れ上がったものを、口に含んだ。
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