100 / 259

第二章・22

「ヤだなぁ、冬月。大人の話に子どもが入ってくるものじゃあないよ?」 「愛はまだ子どもです。何が大人の話なんですか」 「スキンシップというやつだよ。大人同士には必要なものなんだよ」 「だから、あなたは大人だが岬は子どもだと言ってるでしょう」 「大人だよ、岬は。少なくともお前さんよりはずっとね。なにせ、ここに来る前は……」 「やめて! 言わないで!」  愛は声を限りに叫んで、顔を手で覆った。 「ここに来る前は、花屋だったんです。それが何か?」  柊一の見当違いの言葉に、稗田はげらげらと高笑いした。 「そうか! 確かに花屋だな。この世のものとも思えないほどきれいな花を、散々売ってたわけだ」 「どういう意味です」 「岬は、ここに来る前は風俗にいたんだよ。知らなかった?」    とんだ邪魔が入ったおかげで、お楽しみをフイにされた稗田は、捨て台詞を残して立ち去って行った。

ともだちにシェアしよう!