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第三章・27
「東郷、喉乾いたろ? 飲むかい?」
川嶋は、勢いよく自分の水筒を東郷に突きつけた。
ほとんど胸に押し付けるように出された水筒を受け取りながら、東郷はさすがにいぶかしく感じていた。
(一体どうしたんだ、川嶋。まさかこれも、造反の件と何か関係があるのか?)
眉を寄せて水を飲む東郷を、川嶋は嬉しそうに見ている。
愛は自分の持ってきた水筒を急いで柊一に渡すと、用意しておいたサンドウィッチを取りに場外から少し離れた大木の陰に走った。
しかしバスケットを手に戻って来てみると、すでに川嶋が東郷に包みを手渡している。
「あの、口に合うか解からないけど食べてみて」
次々と起こる怪奇現象に、東郷は眼が回る思いだった。
あの川嶋が、料理を!?
一体どうしたというんだ、川嶋! やはり、何か裏があるのか!?
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