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第四章・10
隣町に引っ越してきた、5名の若い男たち。
住まいから電車で7駅ほど先にある大学へ通っているという。
セレブ向けにと造られたシェアハウスを共有して暮らしており、毎晩夜遅くまで酒を飲んでは騒ぐという迷惑行為に困る人々も多かった。
退去させて欲しい、と家主に訴えても、何せ法外な家賃を落としてくれるありがたい入居者だ。
のらりくらりと受け流すだけだった。
知られている悪事は、数え上げるときりが無い。
交通法を無視してバイクを乗り回す。
ゲーム感覚で万引きをする。
落ち着いた雰囲気のカフェで騒ぐ。
バイキングレストランで山ほど皿に盛っておきながら、ほとんど残す……。
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