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第四章・16

「仮にも大魔闘士なんだぞ。軽はずみな真似をしたと、思わないのか」 「校長先生が、今回は特別に、反省文の提出で済ませてくださるのだよ?」 「……」  東郷と入江は、顔を見合せ溜息をついた。  いったん臍を曲げると、とことん頑固なのだ。この少年は。  また来るよ、との言葉を残し、二人は去った。  もう来ンな、と明は内心毒づいたが、いつまでもここにブチ込まれてはいたくない。 「だったら、反省文を書くんだな」  突然響いた声に、明は飛び上った。  牢番は何も言わなかったのに、新しい面会人が!?  いや、牢番は言わなかったのではない。言えなかったのだ。  床にくずおれて、ぐうぐう眠っている。 「あんたが、眠らせたんだな。入江・弟」 「ほぅ。俺が凛太朗じゃないと、判るか」  入江凜太朗と同じ顔をしてはいるが、こいつは弟の蒼次郎。  明は、すぐにこの双子の弟を見分けていた。

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