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第四章・49
「おいしい?」
「ンめ~! 最ッ高!」
「よかった」
「もうちょっと、食べてもいいか?」
「全部食べて。明のために買ってきたんだから」
「ありがとーッ! もうもう、超最高!」
愛からの差し入れを美味しくいただきながら、明はやたらテンションを上げていた。
今、この大切なダチを見ると、思わず涙がこぼれそうになるからだ。
入江は言った。
「あの凄惨な記憶は、すべて岬の心から消し去った。心配しなくてもいいよ」
蒼次郎は言った。
「屑共には、極大テレパシーを見舞ってやった。内容は……、目には目を、歯には歯を、と言えば解かるな?」
東郷は言った。
「左近充、自分の不注意が招いた失敗は決して忘れずに、後の判断に活かせ」
明は、今度こそ身に染みてそれらの言葉を受け入れた。
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