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第五章・6

「何、考えてる?」 「ん? 明の事だよ」  さりげなく探りを入れても、それにはいつものような返事が戻って来るだけだ。  いろいろ考えても、仕方がない。  いつもと違う愛なら、それを存分に楽しむだけだ。  非日常のシチュエーションで、いつもと違った愛を踊り食いする気持ちで、明は彼をベッドへ誘った。  始めは私がしてあげる、という愛に明は驚き喜んだ。  ベッドのヘッドボードにもたれて両脚を投げ出す彼の中心を、愛はじっくり愛してくれた。 「すっげぇ感じる。巧いぜ、愛」 「ふふふ。ありがとう」  手のひらで擦り扱き、舌を躍らせる愛の姿は、唸るほど煽情的でそそる。 「あぁ、そこ。たまんねぇ」 「ぅん。ここ?」

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