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020.君のゴミ箱
僕は君のゴミ箱。
君のいらないものは、すべて僕が受け入れる。
苛立ちは拳でストレートイン。怒りを砕き潰すように僕の首を絞める。
不条理な縄で僕の自由を奪い、犬のような僕を見下す時だけ卑屈から解き放たれる君。
泣けない君は、最後には白い嘆きを放って、空っぽになって。
そうしてようやく泥のように眠ることができるらしい。
いらないものばかりを僕に押し付けてくる君だから、たまの寝言で聞かせてくれる告白だって、きっと君にはいらないものなんだろう。
「――なぁ、愛してるんだ。」
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