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文化祭5
「れい、、」陽輝が俺に気を使いながら近づいてきた。どうやら、後を追って来たようだ。
陽輝が俺の横に座り、優しく背をさすってくれた。
その優しさに俺は、瞳に溜まった水を頬に垂らしてしまう。「俺、、、ヒグッ、、ゥ」
「れーい、落ち着いてからでいいから」陽輝に優しい声色でそう言われると過去のことを思い出してしまいぐちゃぐちゃになっていた頭がスッキリされる。
少しして、深呼吸をして落ち着いかせる。
「俺、真っ暗な所無理で、、、。ハルが居れば入ること出来ると思ったんだけど。。嫌なこと思い出しちゃって。。」
「そっか。無理に引っ張っちゃってごめんね、
澪が嫌なことってなに?」
ーーいつも迷惑かけちゃってるし、過去のトラウマなんて言うので心配かけれないよな。。
「いや、なんでもない。。」
食いこんでくるように陽輝が続けて言う。
「何でもなくないから、聞いてんだけど」
「ーーッ」抑揚のない声で陽輝が言うので、思わず息を飲みこんだ。
「、、ごめ、、ん。俺、暗闇に放置されたことがトラウマで。。」正直に、しかし曖昧に言うと、陽輝は眉毛を少し残念そうに下げながらも、口先を上げ微笑みながら俺を抱きしめた。
「もっと詳細に言って欲しかったけど、これが澪の精一杯なの知ってるからさぁー、許したげるさ 偉かったねー、ちゃんと言えてー、ヨシヨシ」そう言って正面から抱きしめられながら、頭を撫でてくれる。
澪は、涙がようやく収まり気持ちが落ち着いた。
陽輝が抱きしめながら、
異様なくらい口先を上げ目をうっとりとした光悦の顔をしていたのも知らずにーーー
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