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蜘蛛が糸を絡めとる。

ーーーん。 俺。。どうしたんだっけ、、と澪は思考し始めようとしたが、その周囲の状況に唖然とした。 布1枚纏わない自分の両手は、上に1括りにされている。なんか手首に嵌められているようだ。下に視線を落とすと、足首に黒に革のようで内側は毛皮の触感がある。 自分が大の字に寝ていても大きさに十分のゆとりがあるベッドにねていて、天蓋もある。色は、真っ白でレースが施されていた。天蓋の白いレースのカーテンの隙間からは、黒い壁が見えた。 混乱しながらも、動きたく手足をばたつかせた。手足についた枷から伸びた鈍い銀の鎖がガチャっと音を立てた。 自分の足は、足枷で外側に引っ張られ内側に閉じることが出来ないようだ。と判断しているとー。声がかけられる。 「澪、起きたみたいだね。」 静かな声は、レースを開けながら声をかける。そこには、いつも安心するような笑顔ではなく、どこか不安を覚えさせる満面の笑みを浮かべた「は、陽輝!、、。」の姿だった。 そのいつもと違った雰囲気の陽輝を見た瞬間にここまで来た経緯を思い出す。ーーそう、いつもと変わらず、下校していたんだけど、陽輝がいきなり布で鼻と口を塞いで意識が朦朧とした時に黒い車からスーツの男たちが陽輝と俺を乗せて、抵抗する間もなく寝てしまったんだ。ーー 鎖を動かせる範囲でガシャガシャと揺らす。とはいっても、大した動きにもなるはずがなく、、 フーっフーっと威嚇した猫のように、澪は陽輝に尋ねた。 「な、、、陽輝、これ一体なんだよ、」経緯からして こんな状態に出来るのは、目の前で自分の痴態を見下ろす陽輝だけだ。 「ふふ、澪はそろそろ僕だけのものにしたくてね」興奮した澪とは反対に落ち着いた声色で応える。しかし、その顔は片方の口先だけを器用に釣り上げて、切れ長の目をキュッと細めた 澪にとっては見たことも無い顔だった。しかし、彼を敬う部下も見たことはないだろう。 ーーただ混乱した澪には、分からないだけで目線をさげれば陽輝のズボン、腹の下あたりは、突き出していて、、恐らく、パンツの下には、凶器のような物が強く主張しているのだと。

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