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蜘蛛の巣の中。2※

「じゃ、れいは机の前に立って」 にこやかに命令した陽輝は、角に置いてあるシンプルな黒い机に澪がフラフラ向かうのを確認した後、ベッドヘッドの横にある背の低い棚の中から、何かを取り出してきた。 「ーっえ、、ハル?縄だよね?」 陽輝が手に持っていたものは、茅色の麻縄のようなものだった。 「大丈夫。ちゃんと毛羽、焼いてるから」 ー全然、大丈夫とは思えないけど。 少し前までは、軽口を言って笑いあったけれど、今も手足についている枷が喉まで出た言葉を留まらせる。 そんな澪の気持ちも知らず、陽輝は澪に手を万歳させ一括りに縄で縛り、いつの間にか垂れていた天井から伸びた銀の鎖に引っ掛ける。さらに、片足を持ち上げ腿と足首を縛りあげる。 ウッ… こうされると、自分の全体重が片足にのっかり、しゃがみたいが、手から伸びる鎖が邪魔をし、フラフラしながらも何とか立つという体勢で維持できた。

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