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蜂。
澪が陽輝によって、弁当を与えられている 同時刻。
黒いスーツに、黒いサングラスをしたある男が、黒いベンツの中で、これもまた黒い革の高級座席に長い足を組んでいた。
スーツを着ていても、筋肉の鍛え具合が凄まじいものだと想像できた。身長は、190を超えているのでは、ないだろうか。
何やら打ち合わせをしていたらしく、黒いスマホを耳から下ろす。
黒い長身の大男は、大きい口を開けてニヤリと笑った。サングラスをしているため、目も笑っているのか
どうかは、不明だ。
どうやら、男の企みは上手くいったみたいだ。
男の左に座っている女性に対して、男は手を突き出した。
女は、男の行動の意図が分からないらしく、首を
コテンと傾げる。
男は、イラだったように、
「タバコ....」
と一言つぶやいた。
女は、使用人のように扱われるようで不快に思い、
フンっと鼻をならし、長い髪を散らせた。
男は、女の態度に対して愉快そうに笑った。
どうやら、男は気の強いタイプがお好みらしい。
もちろん、女は ますます苛立つ。
男は、女性の肩を抱いて、宥めるように叩く。
「怒んなって、計画が実行できるんだから
紫苑」
紫苑は、宥める男の肩を振り落とす所か、捻り
男に悲鳴を与えた。
黒いベンツは、都会のビル街に消えていった。
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2つ更新します。これは、2つ目です。(2021/1/22)
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