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手を伸ばすことも、伸ばされる事も嫌だという時が誰しも一度はあるのではないかと思う。
それは煩わしさであったり、面倒くささであったり、ヒトに対する警戒心の現れであったり様々だろう。
伸ばされた手を取るのも、その逆もどちらも簡単なように見えて実はとても難しい。
否、伸ばされた手を弾き返す事は、案外容易い。
自分を守ろうとしていればそれが普通だとすら思う。
傷付かずに生きるには一人でいる事が最適解だとすら。
一度手を弾かれたヒトは余程の強心臓でなければもう一度手を伸ばしてくれる事はない。
では、一度は弾き返してしまったその手を取りたいと思った時ヒトはどうすればいいのか。
大雑把に言うと答えは二つ。
一つは諦める事、もう一つは自分から手を伸ばす事だ。
どちらも簡単だとは言いづらい。己を守るためならば諦める事を選ぶべきだと思うし、そうでなければ手を伸ばすしかないとも思う。
言葉で表すのもそう思考するのも簡単だがそれを実行する事が難しいのだ。
ただ、これだけは言える。
どちらを選んだとしても、一歩さえ踏み出してしまえば後はなるようになる。
運命とは、そう出来ているのだから。
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