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第3話・それでも大好きなあの人。(11)

「んっ、んぅう……」  逃げようと舌を動かせば、絡め取られてキスがいっそう深くなる。  なに、これ。  背中がゾクゾクする。  こんなキス、ぼく知らない。 「ん、ふぁ……」  ガクンッ。  先輩の口づけに感じすぎて、とうとう腰が砕けた。 「お利口さん。もう逃げないね」  抗う力を無くしたぼくは先輩に横抱きにされ、そうして地面に座って大きな口を開けてあっけらかんとしている大学生から遠ざかった。

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