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第4話・追って追われて恋模様。(11)
だけど、好きな人に抱かれて、心は満ち足りた気持ちにもなる。
先輩はぼくの内壁を掻き分けて最奥を目指し、ゆっくりと入ってくる。
「せんぱ、せんぱ、好き、好きですっ! ああっ!!」
目から涙があふれて止まらない。
だけどそれは悲しいからじゃなくて、嬉しいから……。
腕を伸ばし、先輩の広い背中にしがみつく。
「俺も好きだよ。もう離れない」
「っひ、あああああああっ!!」
先輩の全部がぼくの中に入った時、二度目の吐精をした。
おかげで中にいる先輩を内壁で締めつけ、お腹の中に先輩の白濁が流れ込む。
大好きな先輩に貫かれ、その反動でほんの一瞬、意識を手放してしまったらしい。
ぼくのおでこに柔らかい何かが当たった。
目を開けると、そこには目を細めて微笑む先輩がいた。
何気なくふと隣を見ると、ぼくの指には、先輩の長い指が絡まっている。
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