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番外編4・想われて想って恋模様。side:健遙

 今は三限目の古文。先生は風邪のため、授業は自習になった。  そんな中、俺はグラウンドでサッカーボールを追いかけている年下の恋人を見つめていた。  体操着から覗く白い腕と足。それに上気している頬と息を切らす唇が艶っぽい。  真壁 翔夢(まかべ つばさ)くんは相変わらずとても可愛らしい。 「おっ、翔夢くんじゃん」  俺が恋人を見つめていると、中学から腐れ縁の大和が口を開いた。  どうやら彼も翔夢くんを見ていたようだ。 「気をつけろよ、健遙。最近翔夢くんが色っぽくなったって狙う奴多いから。しかも本人無自覚みたいだし、そういうのが一番無防備で危ねぇんだよな」 「……(うるさ)い」  余計なお世話だ。  俺が初めに手を付けたんだ。  当然、誰にも渡す気はない。  なんとも下世話な腐れ親友に、俺は苛立ちを隠せない。  大和から背を向けた。

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