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番外編4・想われて想って恋模様。(4)
「うん、ありがとう」
翔夢くんは俺がいることに未だ気が付いていない。
彼は振り向きもせずにクラスメイトの子に礼を言うと、ひたすらサッカーボールをカゴの中へ直していく。
――さて、この倉庫内にいるのは翔夢くんと俺なわけだ。
可愛らしいお尻を突き出し、片付けに励んでいる。
短パンから伸びるほっそりとした白い足。
体操着の下にはぷっくりと膨らんだ乳首があるのは知っている……。
最近、彼を抱くようになってからは日焼け知らずのその肌には俺が付けた赤いキスマークだって隠れている。
ああ、ダメだ。
今すぐ抱きたい。
このまま何もしないで彼を見つめるだけなんて我慢ならない。
「翔夢くん」
「えっ? 三浦先輩? うわわっ!」
「危ない!!」
翔夢くんが俺に気付くまで待てなかったのがいけなかった。
突然声をかけたおかげで驚かせてしまったらしい。
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