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番外編4・想われて想って恋模様。(5)
翔夢くんの不安定な足場は崩れ、倒れそうになった。
俺はなんとか腕を伸ばし、体勢を崩したものの、彼を受け止めることに成功した。
何重にも重なっているマットレスのおかげで俺と翔夢くんは怪我ひとつない。
「せんぱい、どうしてここに!! ってそうじゃなくて……すみません。あの、ありがとうございます」
驚いた翔夢くんは大きな目をパチパチと何度も瞬かせ、マットレスの上で尻もちをつきながら抱き締めている俺を見上げている。
う~ん、その仕草もまた可愛らしい。
「怪我はない? ごめんね、突然呼びかけたりしたらびっくりするよね」
苦笑を漏らして謝る俺に、翔夢くんは大きく首を振る。
肩まである髪が宙に浮く。
「いえっ、ぼくがトロくさいからいけないんです」
「本当に怪我はない?」
「はい。ありがとうございます」
尋ねると、にっこりと無防備に笑う。
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