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番外編4・想われて想って恋模様。(8)

 どうやら大和という名前までは知らないらしい。  ということは、奴は名乗らずに俺の友人として話しかけたということだろうか。  それでも妬ける。  俺は翔夢くんをうつ伏せにさせると細い腕を後ろで固定する。  翔夢くんの一物に触れた俺の指は彼が自ら放った先走りによって濡れている。  翔夢くんの先走りを潤滑剤代わりにして、後ろの蕾へと指を差し込めば、俺の指を覚えている内壁は従順に飲み込んでいく。  指を挿し込む時の生々しい肉が開く音がまた俺を煽るからたまらない。 「えっ、せんぱ、や……」 「翔夢くん」  抱きたい。  早く俺のものを彼の中に埋めたい。  逸る気持ちをなんとか抑えながら下着ごとズボンを膝下まで下ろせば、下肢が昼間の明るい日差しに照らされる。  周囲に舞うのは埃なのに、太陽光に乱反射しているその光景はとても神聖なもののように見える。

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