12 / 18

とある勉強会の話 3

 龍樹に下の服を脱がされて、上も胸までたくし上げられて、何も隠せない姿にされるのは、他人に見られるのとは別の恥ずかしさがあった。  龍樹は指で優しく葉月の入り口を撫でて、そこが充分に柔らかいのを確かめると、笑って言った。 「濡らしたらすぐ入るな。挿れていい?」  葉月は頷きながら、手を伸ばして龍樹の腕を引く。 「その……上だけでいいから、龍樹も脱いで……」  葉月の言葉に、龍樹は微笑んで、うん、と言った。そしてそのまま、目の前でシャツを脱ぎ捨てる。それだけのことに葉月は目眩がしそうだった。  龍樹はローションを取って、葉月の入り口に塗りつける。すぐに指が中まで入ってきて、葉月は思わず声を上げた。 「……すっごい、敏感」  龍樹が熱のこもった声で呟いて、葉月は口元を押さえた。 「我慢しなくていいよ。葉月の声好きだし……感じてくれるの嬉しい」  言いながら、龍樹は葉月の脚を開かせて、すっかり硬くなったものをその中心に押しつける。仕事でもないのに龍樹が情欲を向けてくれるのが、葉月には嬉しくてならなかった。 「あっ……んんぅっ……!」  ごくなめらかに、龍樹のペニスは葉月を奥まで貫いた。つい先だってまで激しく出入りしていたそれは、葉月の身体に拒むことをさせなかった。 「あー……葉月の中気持ちいい……」  龍樹の呟きに、脚が震えて、中が龍樹を締めたのが自分でもわかってしまって、葉月はたまらず顔を背けた。  そんな葉月の頬を撫でながら、龍樹は言った。 「葉月、お尻気持ちいい?」  葉月は頷く。動かれなくても、龍樹でいっぱいにされているだけで頭の芯が溶けそうだった。 「葉月、全部俺が初めてだったから、ちゃんと気持ちよくなってくれるかなって心配だったけど……、よかった、ちゃんと開発されてくれて」  そう言って、龍樹はそれを確かめるようにゆるく腰を前後させた。葉月は喘ぐ。まるで中を愛撫されるような腰遣いだった。 「あっ……龍樹ぃ……っ、そんなゆっくり……あんっ……!」 「優しくさせてよ。葉月のこと可愛がりたい」  そう言いながら、龍樹は両の乳首をくすぐってきた。葉月は濡れた声を上げて身悶える。 「俺、すごい役得だよね。こんなめちゃくちゃ可愛い葉月のお尻、独り占めだもん」 「あっ……あっあっ龍樹ぃ……あっやぁっ……」  葉月は喘ぎながら龍樹を見上げ、その腕にすがりついた。 「……俺に甘えてくれるの? お尻気持ちよくて心細くなった?」  こくこくと葉月は頷く。腕を伸ばすと、龍樹はしっかりと抱き止めてくれて、甘やかすように髪を撫でられながらゆっくりと奥を責められた。 「男の子がこんなに可愛く鳴くなんて知らなかったって言ってたお客さんいたよ……。ねえ葉月、明日のこともう聞いた? うんと甘い恋人セックスしてって……。葉月のことすっごい可愛がりたい……手繋いで葉月の弱いところいっぱい突いてあげたい……」  そんなことを囁かれながら乳首をいじられて、葉月は震える。その間にも龍樹のものはゆっくりと葉月の粘膜を出入りしていた。  とても理性の持つものではなくて、葉月は喘ぎながら龍樹にすがっていやいやと首を振る。龍樹は、今にも泣き出しそうな葉月の目尻に口づけ、微笑んだ。 「我慢しないでいっぱい声出していいよ。俺にハメられて気持ちよくなってくれるのすっごい嬉しいし……やらしい葉月大好きだよ……」  葉月は乱れる自分を持て余し、龍樹の名前を呼び続けて、龍樹の腕の中で果てたことしか記憶に残すことができなかった。  葉月がようやく理性を手繰り寄せて、会話らしい会話ができるようになった頃には、龍樹は葉月の傍らに寝転んで、葉月の髪で指を遊ばせていた。 「龍樹……」 「んー?」  呼びかけると、優しい目が葉月を見る。そこにはもう情欲の色はなかった。 「……龍樹、俺に優しすぎない? いっぱいえっちしてくれるし……」  葉月が言うと、龍樹はおかしそうに笑った。 「えっちしてくれるって、俺がさせてもらってるって発想はないの?」 「だって……すごい優しいし、俺のことすごい気持ちよくしてくれる…………」  龍樹は葉月を見つめて、触れるだけのキスをして、言った。 「……みんなうらやむぐらいの良い恋人同士になりたいじゃん。相手の良いところいっぱい知るのが大事って、高津さんにも言われたろ?」 「……うん」  納得はしきれなかったけれど、龍樹の声が優しくて、葉月はそれ以上食い下がれなかった。  葉月がそっと龍樹に身体を寄せると、龍樹は当然のように抱き寄せてくれた。

ともだちにシェアしよう!