広い部屋の中で響くものは、葉月の喘ぎ声と淫靡な水音、そしてシャッター音に筆記用具を走らせる音ばかりだった。 　龍樹は葉月の浴衣を半ばまで脱がせて、前から後ろから丁寧かつ執拗に愛撫した。しかもその間に、あらかじめ濡らして中にゼリーを含ませていた葉月のアナルに、指をあっさりと差し込んでしまった。だから葉月は、一番龍樹を欲しがって一番感じてしまうところに、ずっと龍樹の指をくわえさせられたまま、全身を愛撫されていた。 　指を動かされながら乳首を吸われ、あまつさえ口で性器を愛されて、葉月は耐え切れずに声を上げた。 「だめ、あっ……龍樹、おれ、だめっ……！」 　もう前戯などという生やさしいものではなくて、葉月は龍樹になぶられているような思いで身をよじった。 　龍樹は葉月のペニスの感じやすい部分をねっとりと舐め上げてから、葉月を見て微笑んだ。 「気持ちよすぎてつらくなってきちゃった？」 　葉月は必死で頷く。龍樹は指を動かすのをやめてくれなかった。 「気持ちよかったら、もっと声出していっぱいイッていいんだよ」 「で、でも……！」 「イクの恥ずかしいんだよな、葉月。わかってる……」 　龍樹は葉月の脚を開かせて、指が出入りする様子を晒しながら、葉月の膝に口づけた。葉月は思わず龍樹の指をきつく締め上げて身を震わせる。 「やうぅ……っ！」 　龍樹はちゅぷちゅぷと音を立てて葉月の尻を苛み続けながら、熱っぽく優しい声で言った。 「葉月のお尻すっごく可愛い……。恥ずかしがっててもどんどんとろけてく」 「た、龍樹ぃ……！」 「もうみんな、葉月がすっごく気持ちよくなってるのわかってるよ。ちんちんこんなに硬くして、気持ちいい顔になっちゃってる……」 　言いながら、龍樹は指を三本に増やした。葉月は喉を反らして高い声を漏らす。 「葉月、このまま指でイケるよな？　お尻いじられてイッちゃうとこみんなに見せてあげて。上手にイケたら、俺のちんちんでたくさん突いて一番可愛くてやらしい葉月にしてあげる」 「やら……やらぁ龍樹ぃ……」 「大丈夫、ずっと俺が抱いてるから、心配しないで気持ちよくなっていいよ……ほんとに可愛いね葉月……」 　そう言って龍樹は葉月の顎をすくって、唇を塞いだ。そうしながら三本の指で容赦なく葉月の入り口を擦る。葉月は喉の奥で鳴いたが、龍樹は葉月の舌を吸って離してくれなかった。 「ンンッンッンウッンー……っ！」 　耐え切れずに葉月は果てた。シャッター音が重なって聞こえた気がしたが、龍樹が唇を離して、指を抜いてくれるまで、葉月は何も考えられなかった。 「葉月……お尻の穴いじられながらキスされて、こんなに精液出したんだね……。嬉しいな……」 　うっとりと言いながら、龍樹は葉月の脚を割り開き、自身の反り返ったペニスを握った。 「や……っ龍樹ぃ……ま、まって……っ」 　葉月は息を乱しながら懇願した。しかし龍樹は葉月の膝をしっかりと押さえながら、葉月の弱い部分をペニスで挿し貫いてしまった。 「ああぁああんっ……！」 　葉月はシーツの上で身をよじった。涙に揺らいだ視界に、こちらを見ている大勢の姿が映った。 「葉月……」 　龍樹は葉月の頬に手を添えて、自分の方を向かせる。葉月は荒い息をつきながら、自分を深く熱く犯している愛しい男の顔を見上げた。 「ちゃんと俺だけ見て、俺だけ感じてて？　ほら、今葉月のお尻に俺のちんちんが入ってるよね。根元まで全部入ってるってわかる？」 　葉月は頷く。熱くて、硬くて、葉月の心も身体もかき乱すそれだ。 「葉月、俺以外のちんちんお尻に入れられたことある？　ないよね？」 「な、ないっ……龍樹の……龍樹だけっ……」 　涙声で必死になって答えると、龍樹は満足そうに微笑んだ。 「うん、葉月、俺のちんちんで処女じゃなくなったんだもんね。葉月のお尻、俺のことしか知らなくて、俺じゃないとちゃんと気持ちよくなれないもんね？」 　葉月はこくこくと頷く。龍樹が腰を押し付けてきて、奥まで龍樹でいっぱいだった。 「じゃあ、今から葉月はうんと気持ちよくならないといけないよね。こうやってお尻ずぼずぼされたら、可愛い声で喘げるよね」 「あっ……あっ龍樹っ……！」 「そう、上手。葉月のお尻は俺がずっとこうやって気持ちよくしてあげるから、俺以外のちんちんお尻に入れちゃだめだよ？」 　腰を遣いながら言い聞かせるように言われて、葉月はもう何も拒めなかった。 「わ、わかってるっ……！　あぁっ……俺、俺のこと抱くの龍樹だけだからあぁっ……！」