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第7話 ④

「あ」  さらに、大問題に気がついた。妃には、仕事は無いが、お休みも無いのだ。実際にはあるのかもしれないが、俺には無いらしい。あったとしても、ここから出られないのだ。打てない、飲めない、買えない! 最悪!  妃予算はおそらくまだあるから、頼み込んだら、お酒は買ってもらえるかもしれないが、それもどうだろう……。しかし、酒は無くても良い。飲まずとも居られる。  だが、ポーカーが出来無いのは辛い……。考えてみると、この部屋には娯楽が何もない……。  あとは、右手に頑張ってもらうしかないだろうし、シーツは自分で変えて良いから困らない……かと言われると、こちらも微妙だ。壁が薄そうで、外には常に監視の人がいるのだ。俺はどちらかというと、ひっそりとしたタイプではないのだ……。 「死ぬよりはマシだけど、結構辛そうだな……」  俺の呟いた声が、虚しく狭い部屋に響いた。  こうして――俺の後宮暮らしが幕を開けたのである。

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