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第12話『俺は国王だ』①
するとルカスが溜息をついた気配がした。
『――俺は、二十八年前に生を受けた』
「俺の二つ年上かぁ」
『……同じ年の異母兄と、数ヶ月差で産まれた異母弟が一人――全員男だ』
「派手なお父さんだったんだなぁ」
『っげほ、違う!』
「違うの!?」
『……兄は、一昨年、たった一人の息子を残して、病気で没した。俺の使命は、その甥が育つまでの間、今の仕事をし、間を繋ぐことだ』
「?」
『よって、余計な軋轢を生む事がないように、俺は正式に結婚をするつもりは無い』
「よく分からないけど、大変そうだなぁ。お家騒動かぁ」
雑談の方向性は、俺の予想とは違ったが、推測するのは、より面白くなってきた。しかし俺は派手だと思う。少なくとも二人も異母がいるのだ。ルカスの父親は、三人もの女性を同時進行で愛していたのだ。これは派手じゃないのだろうか? 後宮も真っ青だろう。なにせ、先々代の国王陛下ですら、お妃様は三人だった。先代の若くしてご崩御なさった国王陛下に至っては、正妃様、お一人だけだった。
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