ずるずると俺の中を擦る熱い杭。 　両腕を俺の腹の横についた網野が、雄の色香を漂わせる。 「ここ、好きっすよね……？」 　真上から俺の顔を覗き込む網野は、ぐぐっと奥まで挿し込んだペニスで、小刻みに腰を揺する。 「ぁ、ぁ……ん、ゃ………」 　潰される前立腺に、止むことのない振動が身体を震わせる。 　恥ずかしくて、押し殺したいのに、口からはあられもない声が零れてく。 「ん……っ、………ぁっ、ん…」 　自分の放つ媚びるような甲高い音に、照れが増す。 　声ごと空気を吸い込み誤魔化そうとするが、喉の奥から押し出される音は、消えてはくれない。 　頭の下にある枕の端をぎゅっと握り、押し付けられるような快感から、なんとか逃げ出そうとする。 　逃げようとくねる腰を持ち上げられ、腿が引き攣る。 　反り返る身体に、無意識に孔を締めてしまう。 「ぅ……は、千切れ、ますって…」 　堪らないというように、網野の唇が俺の首を噛む。 「ん、………ふぅっ」 　ちりっと痺れたような痛みに、俺のペニスからこぷりと透明の粘液が溢れた。 　腰から離れた網野の片手が、２人の身体の間で息づく俺のペニスを握る。 「びっしょびしょ。気持ちぃ？」 　ずりずりと擦られれば、俺のペニスは反応するように、たらたらと涎を零す。 　気持ちいいに、決まっている。 　中からも外からも、これでもかという程に与えられる快感に、頭が馬鹿になる。 　上手過ぎんだよ……っ。 　ガシガシと首に噛みつかれながら、奥から煽り立てるように中を擦られる。 　腰を掴む手は、指先が食い込むほどの力なのに、ペニスを扱く指先は、隅々まで柔らかく撫で擦る。 　痛くないし、苦しくもない。 　ただただ、身体の奥底から快感だけが引き摺り出される。 　上手いけど…気持ちいいけど…、だからこそ胸の奥が疼く。 　今まで、網野に抱かれてきた見ず知らずの相手に嫉妬する。 　そんなの無駄だし、無意味だ。 　わかっているのに、ムカつきが沸き上がる。