37 / 75

第37話 揺らぐ腰

 目の前には、ひくひくと蠢くマコトのペニス。  この先を期待するように、早く触れとせがむように、そこはじわりと勃ち上がる。  両手で竿を掴み、唇を寄せた。  ちろりと先端に舌を這わせれば、そこは嬉しそうに涎を垂らす。 「ふ………っ」  俺の舌の感触を真似るように、マコトの舌が足の付け根を這った。 「もっと、腰、落として」  マコトの手が、尻を揉み、腰骨を擽る。  言われた通り、膝を開き、腰を落とせば、俺のペニスがマコトの唇に触れる。  まるで自分から、そこを舐めろと押しつけているような格好に、腹の底がぞわりとする。  期待に硬くなるその場所に、マコトの舌がつぅっと走る。  喉奥から押し出されそうな甘えた声に、目の前の肉棒を口の中へと招き、音を(とど)めた。 「………ん、ふ…」  ローションにどろりと濡れた指先が、アナルの縁に触れ、にゅるりと中へと挿り込んでくる。  濡れた右手は俺の中で蠢き、乾いた左手は腰や尻を撫で回す。  それに加え、マコトの舌が俺の内腿を這い回る。  一度に与えられる複数の刺激的な感触に、マコトの顔へと押しつけるように、俺の腰が揺らいだ。 「もっと……?」  くすりと笑うような音を纏うマコトの声に、口の中のペニスにじゅっと吸いつき、肯定の意を伝える。 「エロ……」  ひくつくアナルに、焼けるような視線を感じる。  ずるりと抜け出していく指先に、惜しむように擦りつく内壁が、引き摺られ捲れる。 「捲れて、…奥まで見えそ」  はっと小さく熱に塗れる息を吐くマコトは、裏返る敏感なそこに舌を這わせた。 「………ん、くっ」  ぞわぞわとした走り抜ける痺れに、腰が撓る。

ともだちにシェアしよう!