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第二章 弟と寝てしまった!
「あ~、疲れた~。疲れた、疲れた~♪」
自作の妙な歌を歌いながら、茉理は夕食を作っていた。
「転校生って、こんなにくたびれるものだったんだ。発見、発見」
「何かあったのか?」
テーブルに皿を並べながら、秀也は茉理に問いかけた。
夕食は弁当などで簡単に済ませる秀也には、手伝いはこれくらいしか思いつかない。
「うん。いろいろ訊かれた。何で転入してきたのか、とか、偏差値どれくらいか、とか、恋人はいるのか、とか」
う、と秀也はそこで手を止めた。
「まさか、全部正直に話してないだろうな?」
「話したよ。僕が兄さんと兄弟になったこと、とか」
「話したのか!?」
「あれ? いけなかった?」
いけなくないけど、と秀也は白米をよそいながらぼやいた。
「面倒だろ。俺までいろいろ訊かれるじゃん」
「そっか。ごめんね」
あまり悪いと思っていないような、茉理の口ぶりだ。
かすかに頭痛を覚えながら、秀也は夕食をかきこんだ。
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