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第五章・4
「どう? 可愛い弟くんの、ハメ撮りエロ動画」
「袴田さん、まさか」
「いや? 弟くんの方から誘ってきたんだよ? 何でもしますから、って」
約束が違う、と叫んだのは、茉理だった。
「袴田さん、これでもう兄さんに付きまとうのは止めてくれるはずでしょう!?」
やめてもいいけど、と袴田はどこまでも食えない顔つきだ。
「そしたら、この動画を有料サイトに流して、小遣い稼ぎしようかな。弟くん可愛いから、再生回数1億超えるよ、きっと」
袴田は、ちらりと秀也の方を見た。
これで賀来は、一生俺の財布だ。
だが、そんな気軽な袴田の気持ちを、秀也は大きく裏切った。
「袴田! てめぇえ!」
秀也が、突然殴りかかって来たのだ。
派手に吹っ飛ばされ、袴田は地面で頭を強く打った。
「ぐぅッ!」
軽い脳震盪を起こし、意識が定まらないところを、秀也に散々殴られ続けた。
「痛ッ! や、やめ……ッ!」
「よくも茉理を! よくもッ!」
周囲に、瞬く間に人が集まって来た。
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