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第六章・2

「訳アリ物件に僕みたいにあんまり売れてないタレントを数名集めてさ、夜中にホラー映画観るの。その様子を、ライブ配信」 「悪趣味だな」  断れないのか、と秀也は訊いたが、返事は諦めに近いものだった。 「断ったら、もう次の仕事来なくなっちゃうもん。僕、いずれは俳優になりたいんだ」 「俳優かぁ」  可愛い茉理なら、今すぐにでも売れっ子になれそうな気がするが、その道はやはり険しいのだろう。 「ま、引き受けたのなら、頑張れよ」 「うん!」  兄さんが応援してくれるんなら、一生懸命頑張れる!  茉理は、ようやく前向きな気持ちで今回の収録に臨むことができた。

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