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第六章・4
正直、秀也にとって他のメンバーはどうでもよかった。
ただ一人、茉理の姿さえ画面に映ればいいのだ。
「……茉理、来たッ!」
『宮園 茉理です。将来は、俳優になりたいです。好きなお化けは、アマビエ様です♡』
画面越しに見る茉理は、少し緊張しているようだ。
「やっぱ、可愛いよな~」
メンバーは男性3名、女性3名の若者で構成されていたが、茉理は群を抜いて輝いていた。
「あんまり売れてない、って言ってたけど、謙遜だろうな」
俺なら、ドラマや映画、CMにどんどん起用する、と秀也は一人でうなずいた。
そしていよいよ、ホラー映画鑑賞が、始まった。
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