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第六章・8

『な、もう全員で降参して、出してもらおうぜ』 『賛成。これ以上、ここに居たくない』 『ちょっと待ってよ。そしたら、賞金の10万円手に入らないんだよ?』  茉理が言う賞金10万円とは、ホラー映画が終了するまで我慢し続ければもらえる、ご褒美だ。  ギャラ以外に10万円もいただけるのは、オイシイ話だ。 『あと少し、皆で頑張ろうよ』 『お前、呪い殺されるぞ!?』 『ふぇえん~。もう帰る~』 『そんなに、お金が欲しいの!?』 『この、守銭奴!』 「茉理、もういいから降参しろよ」  秀也は、弟が不憫になった。  メンバーに罵倒されながら意地を張る茉理が、可哀想になった。

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