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第六章・9
『茉理くん、可愛い顔して意外と男前ですね!』
『意地がありますよね』
『しかし、他のメンバーを全員敵にまわしちゃダメでしょう』
『降参は、時間の問題ですね!』
結局、茉理は不本意ながらもメンバーのために降参した。
ご褒美の10万円を、諦めざるを得なかった。
「茉理、お前はよく頑張ったよ」
秀也は、画面向こうの茉理に向けて拍手をしていた。
恐怖体験にも負けず、メンバーの罵倒にも耐えた。
「10万円はもらえなかったけど、その代わり俺が何かご褒美をあげるからな!」
俺はお前を誇りに思うぞ、と胸を熱くしていた。
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