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第六章・10

 怪奇の館から解放されたメンバーは、そのまま明るく派手なスタジオへと招かれた。  女の子はもちろん、涙で目を赤くした男性メンバーもいた。  不満そうな茉理の顔もあったが、カメラが向いていると判ると、すぐに笑顔になった。 『どうでしたか? 霊は、本当にいたんですか?』 『いました!』 『いた、と思います』  ボロボロに疲れ果てた若者たちを、ライトが情け容赦なく照らしている。  カメラは、最後に茉理の笑顔をとらえた。 『茉理くんは、すごく頑張ってたけど?』 『いや~。10万円、もらい損ねました』 『度胸ありますね。怖くなかったの?』 『怖かったですよ。でも、頑張るって約束しましたから。兄さんと』

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