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第八章・4

 アイスコーヒーをすすると、牟田は薄い笑みを浮かべて言った。 「何か、さ。二人並んでると、深~い繋がりを感じるんだよね」 「兄弟、ですから」  相変わらずの短い返事に、牟田は口の端を上げた。 「そう? じゃあ、構わないよね。部屋に、行こうか」 「部屋?」 「このホテルの部屋、ひとつ借りてるんだ」  部屋に行って、何をするんだろう。 (斎藤さんが、詰めた話はしてくれたはずだけど)  答えは、すぐに解った。  部屋にロックを掛けた牟田は、すぐに秀也へキスしてきたのだ! 「ん!? んむッ!」 「僕、秀也くんみたいな子に、弱いんだよね♡」  キスをしながら、自らの服をどんどん脱いでいく牟田に、秀也は怯んだ。 「ね、僕を犯して。滅茶苦茶にしてぇ……」 (何だ、この人は!?)  秀也は、混乱していた。

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