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第八章・8
秀也の受験勉強は、まるではかどらなかった。
集中しようとしても、牟田との情事を思い出してしまうのだ。
『あ、はぁッ! 秀也、もっと。もっと激しくヤってぇえ!』
10歳も年上の大人を悦がらせ、精を吐かせた。
自分も終いには、スキンをぱんぱんにするほど射精した。
「茉理……」
シャープペンシルの芯が折れ、秀也は机に突っ伏した。
駄目だ。
「もう、寝よう」
眠ってしまえば、起きた時にこの嫌悪感と罪悪感は和らいでいるかもしれない。
パジャマに着替えるのもおっくうで、部屋着のまま秀也はベッドに倒れ込んだ。
日中の緊張と疲れから、すぐに眠りに就いてしまった。
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