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第十一章・2

「ただいまァ!」  突然、一階から二階までとどろく大声が響いた。 「え、え?」 「まさか、父さん!?」  ちょっと待てよ、と秀也は慌てた。 「今日帰るとか、言ってなかったし!」 「お、お兄ちゃん。どうしよう!」  どうしよう、って……。 「茉理、残念だけど中断だ」 「そんなぁ~」  秀也はしぶしぶ、茉理からペニスを引き抜いた。  名残惜しいのか、まだ萎えずに勃っている。 「ほら。服を着て」 「せめて、あと一時間遅く帰って欲しかったよ!」  二人、大慌てで服を着て一階に降りると、そこには秀也の父・敏郎と、茉理の父・敬が待っていた。

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