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購入Ⅰ
「お疲れ様でございました。いかがでしたでしょうか?お楽しみ頂けましたか?」
「すごく良かった。今日にでも、あの子を連れ帰りたいのだが」
「それはよろしゅうございました。では、ご購入確定ということで…。先程の部屋に書類をお持ちしますので、ご移動お願い頂けますか?」
再び部屋に戻ると、もう既に机の上に契約書が置かれていた。
自分の胸ポケットから万年筆を取り出し、契約書を読み進める。
最初にサカモトから受けた説明が小難しく書かれてるだけのようだ。
後はペットの扱い方や、ペット個人の必要な情報(好ましい飼育環境、アレルギーの有無や配慮すべき点など)
「一枚目の書類をお読み頂いて、一番下に今日の日付とご署名お願い致します」
全てに目を通し、ペンを滑らせサインをした。
「ありがとうございます。
では、今後のペット紹介以外のサービスについてもご説明させて頂きます。
当店は、ペットの衣服、玩具、その他生活用品も扱っております。もちろん飼い主自身が使われてもよろしゅうございます。
ペット同伴のご来店も可能となっておりまして、衣服や玩具をご試着、ご試用して一緒に選ぶこともできますので、是非ご来店下さい。
怪我や病気、その他何か気になることがある場合もすぐに対応させて頂きますので、何なりとお申し付け下さいませ。
では、金額こちらになります」
提示された金額分を小切手に書き記し、サカモトに手渡した。
サカモトは金額を確かめたあと、「ミアを呼んでまいります」と一礼して下がった。
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