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第7話

体育祭が終わって 僕は認められたのだろうか 勝ったんだけどな 今日もジトジトと雨が降っていて 気圧で身体が重い 頭が痛いと保健室で寝ていた けど頭が痛くてイマイチ眠りに付けないでいた 寝れたら楽になりそうなのに。 その時、シャッとベッドの横のカーテンが開く音に 「何サボってんの?」 と、躊躇なく覗き込んできた人、 『うわ、ひらこせんぱいだ』 「なに、うわって。どうしたの?さぼり?」 『ちがう。体調悪いんです』 めんどくさいのに見つかった、と 布団を頭までかぶった 「どうしたの?生理痛?」 『男子校の生徒が生理痛なわけないですよね?低気圧で頭が痛いんです』 「女の子みたいだね」 と、布団をめくってきた 情けない顔してるから見ないで欲しい 『みないでください』 「かわいい」 『は、やめてください』 「かわいいのに」 と、頭を撫でられた この先輩といると女にされそうで困る ぐしゃ、と前髪をかきあげられて 顔を見られる 『見るなって言ってるのに』 頭が痛くて 涙が出る 見ないで欲しいのに じっと、見られると目がそらせなくて 涙がこぼれてしまう 「泣くなよ。余計女の子みたいに見えるよ」 『違うのに』 「本当にあんたは。朱里とは全然違うよね」 『比べないで下さい』 「比べるまでもないよ。あの子の方がいい子だし強い。あんたなんかと全然違う」 しってる、 みんなが、朱里くんの事をずっと忘れないで 楽しい日々を過ごしていたことだって その思い出を大事にしてることだって しってる 「雪ー?おきてっかー?」 ガラッとドアが開いて いつもの声の日向が入ってきた 「番犬のご登場か」 「あ!ヒラコ!お前なにやってんだよ!」 と、ベッドの上にのる平子先輩の腕を引いた 「抱いてやろうと思って」 「はぁ!?」 『ひなたぁー!』 「またヒラコにいじめられたのか?」 「人聞きわるいなー。可愛がってやってんじゃん。この俺が」 『違うって言ってんのに。女の子みたいって言うから』 「ヒラコ、お前またそんな事言ってんのかよ。違うって雪は言ってんだろ」 「だって怪しいじゃん。こんなにかわいいんだよ?」 『違うのに。もう帰る。いこ、日向』 「おう、購買寄ってこうぜ」 布団からでてベッドを整えて 保健室を後にする 「紗雪ちゃん、ちょっと待って」 と、平子先輩の声に振り向く あ、僕の、名前 紗雪って言った… そして、不意に手を掴まれて 『なんですか』 「これ、あげる」 と、手に何かを握らされて なんだろ、と手を開くと ロキソニ〇だ 「生理痛のおくすり」 『違うって言ってるのに!』 まぁ頭痛にも効くからありがたく頂くけど 「せいりつう?」 『ちょ、ひなた!違うからね!ずつうだよ!ずつう!』 「お、おう。当たり前だよな!おう、購買行こうぜ!」 もう、日向に変なこと言わないでほしい 僕に生理なんてこないのに、 『日向、ぼく貧血気味だからなんか貧血に良さそうな物食べたい』 「…貧血って、」 『生理じゃないから!違うから!本当にただの貧血というか寝不足というか…』 「そんな否定しなくても分かってるって。雪が女じゃない事くらい、」 『よかった、信じてくれたの?』 「信じるも何も俺は最初から疑ってねえし!」 『そっか、ならいいんだけど』 確かに、日向は僕の事 女顔って言ってこないな 『日向、ありがとう』 「なんだよ、改まって」 『だって、みんな信じてくれないからうれしいんだもん。この前の体育祭で女装しちゃったから余計…意地でも拒否すればよかった』 「…いや、それもそれでもみくちゃにされたり、」 『…やっぱりそうだよね、』 それも、逆効果だったかもだし 『まぁいいや。日向が、信じてくれてるから』 「当たり前だろ」 うん、 気にしない事にしよう それで、ぼくがちゃんとしていれば きっとみんな、僕の性別なんて気にしなくなるだろうし

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