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第20話
きさきの家に向かう途中、
コンビニよってこうぜーという日向について
きさきの家の近くのコンビニによっていく事にした
お菓子を選ぶ日向
僕はアイスを買おうと
アイスコーナーに向かう
どれにしようかなー
やっぱりハーゲン〇ッツかなー
何味がいいかな
クッキー&クリームかな
チョコミントかな
適当にカゴに入れて
『これは日向に1口もらうかな』
その時だ
アイスを取ろうとした時に目があった
女の子だ
あ、
『ひ、』
大変だ
『ひひ、ひ、日向ぁあ!』
「なんだよ大声出して、コンビニだぞ、ここ」
『た、たい、たいへんだよお!』
日向の声のする方に
バタバタ走っていくと
お店の人に迷惑そうな目で見られたから
すみません、と謝った
「だからどうした?」
『き、きさきが、』
「キサキがどうかしたか?つかお前ハー〇ンダッツそんなに買うのかよ」
『きさきが、』
「だからキサキがどうかしたか?」
『女になっちゃったあ!』
「は?」
だって、顔はどう見てもキサキなのに
髪が長くて、ワンピースを着たきさきがいたんだもん
と、さっきの女の子のきさきがいた方に視線を向けようとしたら
べし、と頭に衝撃を受ける
『いってえ!』
なんだ、と
衝撃があった所を抑えながら振り向くと
『きさきぃ!』
髪の短い、いつものきさきがいた
「おお、偶然だな、今からお前の家行こうと思ってたんだよ」
「騒がしいと思ったらお前らか。女になったとか失礼なやつだな」
『男だ!キサキが男らしい!』
「おい、変な言い方するな」
その時だ
さっき見た女の子のきさきが男の子のいつもきさきからひょっこりと顔を出して覗く
『女の子のきさきと男のきさき……』
「妹の紗和だ」
『おお、妹』
「サワ、久々だな!どっか行ったのか?」
「うん!お兄ちゃんと一緒に素麺買いに行ってた!」
『妹か、焦った』
「サワ、こいつはユキだ」
「ユキさん。紗和です。お兄ちゃんがお世話になってます」
と、ぺこりと頭を下げていう紗和ちゃん
え、めっちゃいいこ
『あ、よろしくね!さわちゃん…』
なるほどねぇ、妹か
そっくりだな、これは
そういえば以前、
平子先輩に兄弟がいるか聞かれた事があった
なるほどねぇ
これだけ似てれば替え玉いけるな、これは
きさき元から女顔だし
本当にガタイの良さと髪の長さしか違いないもんね
とりあえずきさきは無事なようなので
お会計をして4人でコンビニからでる
「騒がしいやつめ。というか、何の用だ?俺の家に来る途中って。連絡もなく」
『あぁ、家庭訪問』
「は?なんだ?」
「いや、お前どうせ宿題やらないだろって。だから勉強会しようと思ってな」
「ぐ……余計なお世話だ」
『それがそうでもないんだよ!夏休み後半ね、僕の家の別邸にみんなで遊びにいくからきさきが宿題終わってないと行けないでしょー?』
「いや、勝手に決めるな」
『なんで?予定あるの?2日間だけでも僕にくれないの?』
「というわけだ。諦めてキサキんち行くぞ」
「はぁ、勝手な奴らだ」
『いーじゃん!アイス買ったよお?いこいこ』
きさきは諦めてくれたみたいだから
きさきのお家に向かうことにした
妹いたんだな、きさき
そこまで情報は知らなかったなー
「ねえ、お兄ちゃん」
と、コソッときさきに何か聞く紗和ちゃん
「は?違うに決まっている、だいたいこいつは」
と、きさきは僕の方をチラッとみた
なに?
「こう見えてこいつは男だ。私服だとわかりにくいが……」
『は?え?』
「あ、そうだったの?てっきりお兄ちゃんか日向くんの彼女かと……」
『ひ、ひどい紗和ちゃん。それをいうなら君のお兄ちゃんも大概女顔だよ!』
「確かにお兄ちゃんも女の子みたいな顔だけど…ユキさんはなんというか、お兄ちゃんより線が細いから女の子かと…ごめんなさい」
『…いいよ、ぼく、夏休みの間に体鍛えてマッチョになるから』
そうだ、そうしたらきっと
女って言われなくなるだろう
とりあえず夏休みの目標は立ったな……
学校以外でも女って言われるなんて思ってもみなかった
『そういえば紗和ちゃんは双子なの?』
「いや、一つ下だ」
『へえ、それでも似てるんだね』
ということは紗和ちゃんは高校1年生なんだな
『紗和ちゃんも宿題、わかんないとこあったらお兄さんが教えてあげるからね!』
「こう見えてこいつ勉強は結構できるから」
『ちょっと、日向。なに、こう見えてって』
「あー、悪い悪い」
『とりあえず、きさきも勉強がんばろ!おれ、みんなと遊ぶの楽しみだし』
夏休みは始まったばっかりだけど
なんだか今年は全てにおいてワクワクしていた
はやく、海行きたいなあ
とりあえず
ふぶき先輩と平子先輩にも
海行きましょ、みんなで
と、連絡しておこう!
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