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第64話

 唯人は俺の顔中に飛んだ白濁を全て舐めとると、俺のパジャマを下だけ脱がせた。  俺の後口は唯人のを舐めている時からびしょびしょだった。  唯人が指で俺の内部を簡単に探ると、直ぐに抜き、自分の熱を俺に押しあてる。 「ごめん。我慢できない。いい?」  切羽詰まった顔で唯人が問う。  俺は唯人の腰に両足を巻き付けた。 「うん。俺もしたい」  唯人は驚いた表情を浮かべた後、破顔した。 「愛してる、和希」  俺もと返そうとしたが、唯人に突き上げられ、その声は嬌声に代わった。 「いっ、いっ。あんっ」   唯人が突く度、俺の屹立から白濁が漏れる。 「あっ、なんか……俺、今日、あっ、変かも。気持ちよすぎて、んんっ、すぐイッっちまいそう」 「うん。いいよ。たくさん俺のでイって」  唯人が俺の屹立を大きな手で包み、先端を刺激する。 「それ、まずい。やっ、でる、でる。イクっ」  ぷしゃっと音がして、唯人の手に俺は大量に透明な体液をまいた。 「これまずいな。もってかれる」  唯人が呻き、俺の中で熱を吐いた。  俺達はキスを繰り返し、呼吸が落ち着くと、唯人は腰を引き抜いて、俺の横に寝そべった。 「ごめん。シーツ濡らした」  初めて潮をふいたのが恥ずかしくて、俺はぶっきらぼうに言った。 「いいよ。すごく可愛い和希が見られたし。あとで俺が洗濯するな。乾燥機あるから雨でも大丈夫……」  唯人は最後まで話せずに、また眠りに落ちた。  相当疲れているんだろう。  小さないびきまで聞こえる。  俺は寝ている唯人に寄り添い、目を閉じた。  胸の奥に灯るこの気持ちに、今はまだ名前を付けるのが怖かった。

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