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嗜虐と恍惚と、屈辱と 5
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「んんぁっ・・んんんっんん、んっ!んんぁっ!!」
最悪だ。こんなことになるなんて、本当に最悪だ。
珀英が風邪の熱が下がらないって言うから、わざわざ看病に来たのに。ご飯は作れないからレトルトのお粥買ってきたけど、ないよりマシだと思って。
一人だと心細いの知ってるから。オレが具合悪くなった時は珀英は必ず傍にいてくれるから。
珀英が傍にいてくれるから、安心できる。だから、今度はオレが傍にいて看病してやろうと思って来てみたら。
こんな風に縛られて、口にタオル入れられて、買ってきたお粥塗られて突っ込まれるなんて、想像もしなかった。
脚を頭の横くらいまで上げられて、呼吸が深くできないから、浅く早くなる。丸見えのオレの穴に、珀英のいつもより大っきいものが、深く深く突っ込まれて。
お粥のおかげで痛みは感じないけど、奥に、一番奥までゴリゴリに入って来てるせいで、お腹の圧迫感が凄くて、息が苦しい。
いつもはこんな乱暴にしないのに、何で・・・。
珀英は熱のせいなのか意識が朦朧(もうろう)とした感じで、それでも腰だけは正確にオレの内部(なか)を犯し続ける。
もう苦しい。もう嫌だ。もう嫌だ!!
思いっきり珀英を睨みつける。少しでも理性があればオレが怒っていることがわかってやめるはずだ。
そう思っていたのに、予想に反して、珀英は嬉しそうに笑うと比じゃないくらい乱暴に腰を叩きつけてきた。
「んんっっっっ!!!んんんぁあっっっっ!」
こんな珀英は知らない!
こんな獣(けだもの)は知らない!
こんなオレをただの射精の道具としか見ていないように扱って、そのくせ獣のように熱くて嗜虐(しぎゃく)に満ちた瞳でオレの全身を舐め回す。
壊される。オレが全部踏みにじられて、砕かれて、食い尽くされる。組み敷かれる屈辱と、力で敵わない怖さを初めて知った。
怖い。珀英が怖い。初めてそう思った。
息苦しさと恐怖に、目をぎゅっと瞑って早く終わるように祈り続ける。珀英は発情期の猿のように、乱暴に腰を振って、奥へ深く突き刺してくる。内部が擦れて熱くてぐちゃぐちゃで、脳味噌までおかしくなる。
一番奥まで犯されて、気絶しそうになった瞬間、珀英の動きが止まって、中に熱い体液が注がれているのを感じた。
中出しなんか嫌だけど、タオルのせいで喋れないし、言ったとしても今の珀英は聞かないだろうし。
出してくれて、満足して抜いてくれれば・・・。
珀英がオレの中から出ていく。足も解放してくれたので、オレはベットにぐったりと沈み込んだ。
もういい加減タオルもとって欲しい。呼吸はできるけど少し苦しい、手首もじわじわ痛くなってきた。
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