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第162話 ※

「今、やだ……っ」 「でもほら、中解さないと」 「っ!ぁ、んぅぅっ、そこばっかり……っ!」 続けて達してしまいそうになって、後孔がキュッと締まる。 「あ、だめ、まって……っぁ、や……っ!」 あ、イク──と思ったその時、後孔から指が抜かれた。 「ぁ、え……?」 「ん?」 「え、な、なんで、今……、え……?」 「だめ、まって、って言っただろ。」 「ぅ……い、意地悪、しないでよぉ……」 生理的な涙が目に浮かんで、ポロッと零れた。 凪は苦笑して、俺を抱き締める。 「ごめん、怒らないで」 「怒ってないもん……」 「ほら、いっぱい良くしてあげるから。」 「っん、ぁ、あぁぁ……」 また指が入ってきて前立腺を弄られ、すぐに足がガクガクしてしまう。 快感を逃がしたくて体を捻るけれど、抱きしめられているから上手くいかない。 あっ、と思った時には達していて、何かに縋り付きたくて、慌てて凪に抱きついた。 「は、ひ……っ、ぅ、凪、んぅ……っ」 キスをされ、唇が離れる。 ぼんやりしているうちに体を洗われて、慌ただしくベッドに連れて行かれた。 「ぁ、ん、ん……っ!」 「はぁ……真樹、ごめん、挿れていい……?」 仰向けになる俺に覆い被さって、何度目かのキスに応えて、足を開く。 「挿、れて」 後孔にペニスが宛てがわれ、息を吐くと同時に力を抜くと、ゆっくりとそれが押し入ってきた。 背中にゾクゾクとした感覚が走って、シーツを掴む。 「真樹」 「ぁ、ぐ、うぅ……っ!」 太い部分が前立腺を引っ掻いて、ゆっくり抜ける。 何度かそれを繰り返され、漸く奥の壁を突かれた。 「っは、ぁ……」 「奥が吸い付いてきてる。期待してる?」 「あっ、い、いじわる、しないでってば……奥は、怖いから、今日はダメ……」 「うーん……。じゃあ今は我慢する」 暫く動かずにそのまま抱き合う。 中が馴染んで、凪のそれを包むような動きを始め、我慢できずに腰を動かした。 凪もそろそろ限界だったようで、律動を始める。 「っあ、あ、あ……っ」 「凄い、うねってる」 「はっ、そこ、そこもっと、ぁ、あ……っ!」 感じる部分をピンポイントで攻められて、すぐに追い詰められていく。 気持ちいい。もっとしてほしい。 やってきた多幸感に浸り、ギュッと目を閉じた。

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