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第163話 ※
ペち、と頬を軽く叩かれる。
それから名前を呼ばれて、そのまま頬を撫でられた。
どうやら少しの間意識を飛ばしていたらしい。
「ん……」
「まだ寝ないで」
「……っぁ……あ、ぁ……」
お腹をくっと押され、じんわりと熱が広がる。
ゆっくり律動した凪が、俺の顔を覗き込んでキスをした。
「気持ちよくてトんだ?」
「ん、気持ちいい……」
「俺も。真樹、四つ這いなって」
ペニスが抜けて、言われた通り四つ這いになる。
後ろからされるのは、深くまで入ってくるから、気持ちいい反面おかしくなりそうで怖い時がある。
今日は奥まではダメって伝えているけど、でも多分、するんだろうな。
三森の事で、彼は沢山頑張ってくれたから、俺も頑張ろう。
ドクドクと脈打つそれが、後孔に宛てがわれ、ろくな抵抗もなく挿入される。
背中に覆い被さるようにして彼は俺が逃げられないように抱きしめた。
「ぁ、ま、まって、すぐ、イっちゃう……っ」
「ここ、コツコツするの気持ちいいね」
「ひゃっ、あぁぁ……っ」
すぐに上り詰めて、快感を逃がそうと足をバタバタさせるけれど、絶頂を感じている間にも先端で奥の壁を捏ねるように動く凪のせいで、何度もそれが襲いかかってくる。
「ひっ、いいぃっ無理、漏れる、だめぇっ、止まって、や、あっあぁっ、出ちゃうぅっ!」
「いいよ、出して」
「あぁっ、あーっ、あっ、だめ、ぁ、出る……っ!」
足がピンと伸びて、ペニスからは潮を吹く。
構わずにコツコツ奥を突く凪のそれが、ゆっくりと壁を開き先端が少し沈んだ。
「───っ、ッッ!」
声も出せず続け様に達して、ペニスをきつく締め付ける。
息を飲む音がすぐそばで聞こえ、律動も止まる。
いつの間にか顔は涙と涎で濡れている。
シーツにぐちゃぐちゃな顔を押し付け、細かい震えが止まるまで荒い呼吸を吐いて待つ。
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