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side さくら   利一のセックス、前よりも、少しは上手くなったと思う。嫌だと思っていたのに、少しずつ身体が快楽を求め始めてしまった。 「さくら、綺麗だよ…もっと感じて」  俺の中に自分のモノを収めた利一が、耳元で囁いた。 利一に、どんな甘い言葉を囁かれても、ちっとも嬉しくなかった。でも、体だけは、利一のもたらす快楽に喜んでいるようだった。  だけど、いつもよりも優しくて心地よい愛撫は最初のうちだけだった。 次第に、単調にしつこく攻め続ける、いつもの性欲処理のためのセックスに変わっていった。 「あ…ちょっと…もうダメだってば!」  何度目かの行為の途中、疲れていた俺は、利一の上でそう訴えた。 「何だよ? ここはまだまだイキタイって涙流してるぜ」  利一は息の上がった声で、俺の意思とは違う反応を示している、ソコを弄りまわした。 「ほら、さくらも腰使って」  突き上げられて、俺は利一の上で身体を反らせた。 「ね…リイチ…もう、いいでしょ?」  ヤバイ薬でもやっているんだろうか? 俺はくたくたに疲れ果てているのに、利一の目はギラギラ光っている感じだった。 「ダメだ! まだまだやりたい」  利一が、俺が放った精液を両手に塗り付けて俺のモノを扱いた。 疲れていて辛いって思っているのに、頂点を迎えようとして俺の腰は勝手に動いてしまう。 「も…ダメ…あ…」  俺は、押し寄せる快感に、意識が朦朧となり利一の体の上に倒れこんでしまった。だけど、利一はそれにもかまわず、俺の腰を掴み、一段と激しく俺を攻め続けた。 「ん…あぁ…」  もう、限界だ…頭の中ではそう言ってるのに、俺の体は利一の与える快感を貪リ続けた。 「ほら、イケよ。さくら」 「んん…あぁ…」 「好きだよ…さくら」 「あぁ…レイ!」  絶頂を迎える瞬間、利一の胸に右頬をつけたまま、無意識に叫んでいた。 自分の声に驚いて、顔を上げ、目の前にいる利一を呆然と見詰めてしまった。すると、 利一は表情を硬くして、俺を睨んでいた。  次の瞬間、利一が急に俺の体を持ち上げ、俺をベッドに投げ出すように転がした。 そして、ベッドから立ち上がり、床に投げ捨ててあったネクタイを拾って、俺の両手を後ろ手に縛リ始めた。 容赦なく掴んでいる腕も、圧し掛かられてる体も、微塵も動かせない位強い力だった。 「ちょ…リイチ?」  疲れもあって動けない俺は、探るように利一の顔を覗き見た。 「煩い!」  無表情のまま利一が、今度はサイドテーブルに置いてあったフェイスタオルを取って、俺の頭を押さえつけた。 「嫌だ! やめろ!」 「煩いって言ってるだろ!」  利一の目つきは、さっきまでとは違っていた。 利一はタオル細く伸ばし俺に噛ませると、頭の後ろで縛った。抵抗しようとしたが、体の大きい利一にはかなわなかった。

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