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第33話 久しぶりだったんだよ
「――はっ、はっ」
ようやく彰の唇が離れると、俺は大きく肩で息をした。目を開けると、茶色がかった綺麗な瞳が、俺を見つめて微笑んでいる。
「息が上がっちゃった?」
彰はくすりと笑うと、ちゅっと音を立てて俺の乳首に吸い付いた。
「や、やめ……」
「昴太のここ、すごく可愛い。綺麗なピンク色して……。まるで、誰にも触られたことがないみたいだ」
経験が少ないのを見透かされた気がして、俺はかっと顔を熱くした。彰は濡れた舌でねっとりとそこを舐めしゃぶりながら、もう片方の乳首をくりくりと指で転がす。体の奥底から湧き上がってくる快感に、俺は必死に耐えた。
「はっ、あっ、あぁっ……」
俺は、ただひたすら喘ぎ続けた。下はまだ触られてもいないのに、もう完全に勃ち上がっている。下着の中は、きっとひどい有様になっていることだろう。
――これだけで、もうイキそう……。
無意識に、腰が揺れる。その時、彰がからかうように、乳首の先端にカリッと歯を立てた。
「ああっー!」
俺は、呆気なく達していた。彰が驚いたように目を見開く。
「胸だけで、イっちゃったの?」
――うるせえ。久しぶりだったんだよ……。
言い返す気力も無く、俺はただ、荒い息を吐きながら横たわっていた。彰は、そんな俺の浴衣の帯を解くと、下着をおもむろに脱がせた。
「いっぱい出たね。これなら、ローション無しでも、平気そうだな……」
なぜか嬉しそうな様子で、彰は俺が出したものを指で拭い取る。そしてやおら、俺の脚を開かせた。
「待っ……」
「大丈夫。ゆっくりするから」
つぷりと、指が侵入してくる。少しずつ少しずつ、俺の反応を見ながら進めているのが分かる。こいつ焦らしてるんじゃないかと言いたくなるほどの、慎重な動き。
「そろそろ、増やしても大丈夫かな……」
どれほど時間が経った頃だろうか、彰が低い声で呟いた。声に出す代わりに、俺は僅かにこくりと頷いてみせる。それに応えて、二本目の指が挿入される。
「んっ、あっ……」
彰の指が、俺の感じるポイントを巧みに擦り上げる。まるで何度も体を合わせた相手みたいな、的確な仕草。
――このままだと、指だけでまたイクかも……。
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