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第139話 サービスしろって言ったのは
数分後。俺は、自分の軽はずみな発言を、心から後悔する羽目になった。
「はぁっ……。あ、彰……。もう、ダメ……」
浴槽の中に座った彰と、向かい合う形で抱き合いながら、俺は下からの激しい突き上げに耐えていた。俺がバックは嫌だと言い張った結果、じゃあこの狭い場所では他に無いだろうと、この体勢になったのだ。自分が上な分、主導権を取れると思いきや、そうは問屋が卸さなかった。いいところばかり狙っては容赦なく突かれ、俺は彰にしがみつくので精一杯だった。
「どうして? サービスしろって言ったのは、昴太でしょ?」
彰は、俺の臀部をやわやわと揉みしだいていたが、不意に手を放すと、早くも再び勃ち上がっている俺のものを握った。
「や……。両方は、止めろ……」
「二倍気持ち良くなれるのに? ああ、三倍かな。ここも、弄って欲しそう」
彰は、俺の胸に唇を近づけると、乳首にフッと息を吹きかけた。たったそれだけでも、さっきの洗い場での悪戯で膨れ上がっていたそこには、強烈すぎる刺激となった。
「やだ……」
「うん、分かった。もっとちゃんと可愛がってあげるからね」
「ちが……」
おかしくなりそうだから止めろ、という俺の言葉は声にならなかった。止める間も無く、彰が片方の乳首を口に含む。押し潰すように舐めまわされ、先端を舌先でつつかれて、俺は耐え切れずのけぞった。しかしそのせいで、乳首を引っ張られる結果になり、かえって凄まじい快感が俺を襲った。
「んんンっ……」
「やっぱり、胸弱いよね。今、キュって締まった……」
「あンッ。そこで、喋んな……」
三か所を同時に責められて、俺はもはや限界に達しつつあった。舌と唇で、執拗に嬲られる乳首。緩急をつけて、巧みに扱かれる昂り。時には、先端も弄られて……。そして敏感な内部は、凶器のようなそれで間断なくかき回され続けている。
「も、降参……!」
プライドなどどこかへ吹き飛んだ俺は、遂に口走っていた。しかし彰は、軽く小首をかしげただけだった。
「そうかな?」
――は? 何言って……。降参て言っただろうが……!
「ここはまだまだ余裕がありそうだけど?」
深々と彰のものをのみこんでいる俺の後孔の周りを、奴が撫でまわす。目が合うと、彰は意味ありげに笑った。俺は、嫌な予感に襲われた。
「――んあーーっ!」
何と彰は、奴のものがすでに突き刺さっているその部分に、指まで差し込んできたのである。かつて無いほどの圧迫感と、身体を引き裂かれるような衝撃に、俺は絶叫した。
「や、あっ、抜いて……っ」
そんな懇願を無視して、彰は俺を蹂躙し続けた。むせかえるような湯気の中、俺は泣き叫び、回数も分からなくなるほど精を放った。俺が意識を飛ばすまで、彰が俺を解放することは無かった。
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