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第28話

「着いたよ。」 貴方に見とれてる間に目的地に車は到着してた。 寒さ対策万全で車から降りる。 少し歩いた先にある小高い丘の上の公園。 ここから見る星が一番綺麗だって教えてくれたのは貴方でしたよね? 唯一置いてあるベンチに腰掛けて 近くなった星空を2人で見上げる。 「やっぱ最高だな。」 貴方の吐いた白い息が宙をさ迷う。 最初に貴方に連れて来られた時 僕は自分の気持ちに気付いてはいなかった。 どうしようもない独占欲と嫉妬心。 その意味が分からなくて1人悩んでた。 そんな僕の変化に気付いてここに誘ってくれたのが貴方でしたよね? あの時のトキメキと安心感。 僕が本心に気付いた瞬間でした。

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